今回はベトナム不動産投資で、プレビルド(建設前に契約をする方式)の状態で購入して、約1年で売却したお話を話をしたいと思います。
おそらく、ベトナム人の方は、こういうやり方を使って、資産形成を行っている人も多いのではないかなぁ~と思いました。ベトナム人の場合は土地の売買で儲けている人もいますが、ある程度の元手が必要ですので、誰でもできる感じではありません。プレビルドでしたら、初期費用が比較的少額でき、かつ不動産の値段が上がっている現状から、損をする可能性が低いということもあるのかと思います。
外国人である我々がちょっとハードルが高いため、おススメはできませんが、ベトナム経済やベトナム人気質を知る上では良い内容かと思っています。
プレビルドとは
不動産が「建設前」に不動産を購入することです。日本の不動産ではこの販売方法は禁止されています。ベトナムの不動産の購入をする場合によく使われる方式です。
物件の下見
いつものようにインターネットで不動産情報を見ていると、ホーチミン市Binh Chanh区で、新築物件の広告が出ていました。
ホーチミン市の西の入り口でもあるこのエリアは、近年不動産が建設ラッシュであり、価格もどんどん上がっています。ホーチミン中心から車で40分くらいかかるエリアですので、ホーチミン中心で働くには少し厳しいエリアかと思います。
不動産営業にコンタクトを取ると、すぐに連絡が入り、まずは説明を聞きに来てほしいとのことです。
この会社は上場はしておらず、外国人に有名なディベロッパーではないものの、地域では大きなディベロッパーとのことで、私が外国人とわかると、すぐに英語対応のできる担当をつけてくれました。
私もBinh Chanh区の物件は見に行ったことがなく、何事も経験だと思い、行ってみることにしました。
Mizuki Park
ホーチミン市中心部からBinh Chanh区に入ってくると、日系の阪急阪神社、ナムロン社(ティッカー:NLG)で作ったMizuki Parkが見えてきました。
さすがに日系企業が作ったこともあり、外観だけしか見ていませんが、立派な建物でした。
この物件の賃料を検索すると、2ベットルームで3万円~5万円というところでしたので、このあたりで投資するのは厳しそうな印象です。
物件説明
物件説明は、ディベロッパーの会社で行われました。
中央に巨大な模型を置き、地下鉄の完成予定地も教えてもらいました。
完成は2023年と、当時からすると、あと3年以上かかる大きなプロジェクトのようです。
ちょっと変わった物件で、マンションですが、2世帯住宅になっている部屋もありました。
2ベットルーム+スタジオタイプといった形で、入り口は共有されているものの、スタジオタイプ側にはトイレもキッチンも独立して設置されています。ベトナムでは需要があるとのことです。
プロジェクト自体は、特に突出したセールスポイントがあるわけではなく、値段も1500ドル/m2と5年くらい前のホーチミン中心地並みの価格がしたため、特に買う必要はないなぁという印象でした。
現地視察
会社の車で、現地を一回りしてもらいました。見渡す限りの草原・湿地帯です。
まだまだホーチミン郊外には土地が余っている印象が残りました。
のんびりしたところで、老後住むには良さそうなエリアでした。
意外な提案
通常ですと、ここから部屋を選んで、デポジットという形になるのですが、
担当者のやり手っぽいおにーちゃんから、意外な話が切り出されてきました。
購入は住む目的ですか??投資目的ですか??
投資目的です!ホーチミン中心で働いてるため、住むには厳しいです。
でも利回り考えると、あまり投資向きでもないような気がします。
買って、1年経ったら、売るといいですよ!私が買う人探します。
え!?そんなに早く売るんですか??
長く持つと、その分支払いも増えます。1年以内だとあまり儲かりませんし。
提案内容
2ベットルームで1000万円の物件を買うとすると、最初の1年目に払う金額は物件価格の20%~30%くらいになります。
今回の物件はプレビルドで完成まで3年以上かかることから、1年目200万円、2年目以降200万円、完成時残りの支払いというスケジュールです。
1年で売るのであれば、200万円だけで大丈夫です。
その200万円にも金利がつきます。
金利?
銀行の定期と同じです。1年で5%つきます。
さらに1年後、物件価格の+10%で転売できれば、売却益も入ります。
投資リターンの計算
<投資金額>200万円+金利(5%)=10万円
<物件価格>1000万円 ⇒ 1,100万円(+100万円)
⇒1年後、110万円の利益になる。ここから諸費用が引かれて手元に戻るとのこと。
もし売れなかったらどうしますか?
その場合は2年目の費用を払って待つか、解約することも可能です。
売却価格にもよりますが、今の状況からして、売れないことはないと思います。
200万の投資で1年で+100万円はいいですね♪
ベトナム人はみんなこうやって転売していきますよ
この案件の顛末
この話をしたのが、コロナ前のことでした。
当時はホーチミンの不動産市場もイケイケ状態でしたので、確かに売れ残ることはないなぁと思い、一度やってみました。
そして、コロナ後ようやくこの物件が売却できることになり、なんとか資金の回収ができました。
売却価格も予定より高い値段で売ることができて、とりあえず安心しています♪
ほんとに書類だけの世界で、物件を見ることもなく、終わっちゃいました。
ちょっと罪悪感も、、、
まとめ
高額物件になると、初期費用が高くなってしまうため、このような郊外で、比較的安く、住宅需要の強いエリアで、このような投資をすることが多いそうです。
ベトナム人は仲間を集めてお金を分担し、このような利益を少しずつ貯めていって、儲けていると言われていました。
大手の物件でも同じような手法がとれると思いますが、今回出会ったディベロッパーは、この投資方法に慣れており、買う⇒売るまでのサイクルが出来上がっているようにも思いました。(ディベロッパー側も手数料が稼げるのかと思います)
あまりおススメもしませんし、ハードルも高いと思いますが、比較的再現性の高い手法かと思います。
これを儲けた元手で、もう一勝負かけようかなぁ~(笑)
それでは!
コメント