今回は、ベトナムで最大の財閥であるビングループ(Vin Group)の創始者であるブオン会長について書きたいと思います。
財閥という響きもあり、歴史のある企業かと思われていますが、ブオン会長(Phạm Nhật Vượng)が一代で築き上げてきた会社です。
今やベトナム経済のこれからを担う企業といっても過言ではないブオン会長について、その歩みの歴史をみていきたいと思います。
ベトナム最大の企業の創立者の経営理念を勉強しましょう!
ファム・ニャット・ブオン会長の生い立ち
ファム・ニャット・ブオン会長(Phạm Nhật Vượng)は、1968年8月5日 (年齢 51歳)にハノイ市で生まれました。お父さんは海軍の兵士で南北統一の戦争にも参加されていたそうです。
統一後も経済情勢が悪く苦しい家庭で育ちましたが、熱い想いを胸に、ソ連への留学をします。
1993年にウクライナで起業し、そのときは即席めんの販売に注力。
努力の結果、ウクライナの食品加工部門でトップの企業となり、最終的にはネスレに売却して、ベトナムに帰国しました。
2001年にベトナムに戻り、今では有名になったビンコム、ビンパールを設立。不動産事業のビンコム、観光開発のビンパールに注力し、2011年に両社を統合させ、Vingroup(ビングループ)を設立しました。
ベトナム人初の世界長者番付トップ200に入る
たびたびForbesの世界長者番付に登場するようになり、資産総額は約6000億円~8000億円と推定されています。資産額は持ち株であるビングループ、ビンホームズ、ビンコムリテールなどの株価が上下動するので、おおよそという言い方になるようです。
2018年には194位にランクインされ、堂々の200位以下に入りました。
ベトナムへの想い
ブオン会長は、常々ベトナムへの想いを言われており、ベトナム発展のために今後は尽くしていきたいというのが経営にも組み込まれています。
「ベトナム人のより良い生活のために」と常に国の発展に関心を持ってビジネスにあたっていると言われています。
社是
父親からベトナムの歴史を勉強しろ!と言われ、若い頃、歴史をしっかりと学んでいるとのことです。
ビングループの社是は下記のようになっており、経営理念としてしっかり埋め込まれているように思います。
第一が愛国心
第二が規律
第三が文化
不動産事業
「ハノイ市やホーチミン市の街並みが、香港やシンガポールのようになることを夢見ている。それを実現できるとすれば、たとえ巨額の投資をしなければならないとしても、幸福を感じるだろう。次の世代のために何かを残したいと思う。あの世にはお金を持っていけないのだから。」
「ベトナムの社会にとって良い、そして多くの人に良いことが、 我々が出来ることなら必ずやります。 」
いろんな言葉を残しているようですが、それぞれ言葉からベトナムへの愛が感じられます。
ホーチミンのランドマーク81などは、まさしく香港やシンガポールを目指した美しい街並みをつくりあげたいというブオン会長の想いが入った作品だと思います。
ニューテクノロジーへの挑戦
「現在の目標は、ベトナムに工業製品のブランドを作ることです。アメリカにはマイクロソフトやアップルがあるのに、日本にはトヨタ、韓国にはヒュンダイやがあるのに、なぜベトナムはそれができないのでしょうか」と述べ、世界のトップブランドになることに意欲みせています。
ビングループが新しく投資する産業とテクノロジーの分野は将来、ベトナム経済にブレークスルーをもたらすと期待される分野です。
ビングループを創設し成長させたブオン氏の起業家精神は、ベトナムの人々、特に若い人々に高く評価されています。
車産業や携帯電話への参入、F1の開催などは、我々のような先進国の人間からは「無謀では!?」と驚くばかりでしたが、おそらく多くのベトナム国民にとっては、自分たちでも世界と渡り合える!という夢への挑戦として受け止められていると思います。
言わずとしれたベトナムは社会主義国家にも関わらず、こういった夢を与えられる企業家というのがベトナムに出現したことが、これからのこの国にとって良い効果を生み出すと思います。
まとめ
今回は、ビングループのブオン会長の話を記載しました。
日本も戦後素晴らしい経営者に恵まれて今でもその方々の考え方を書籍などで勉強しています。
ブオン会長の考え方は、まさにその方々と同じでベトナムの国のため!という心であふれているように思います。
こういった経営者が国を引っ張っていってくれれば、きっとベトナムの未来は明るいですよね!
それでは!
【ビングループの情報はこちらから!】
コメント
ファム・ニャット・ブオンさんという方を初めて知りました。
「次の世代のために何かを残したい」この言葉がすごく印象に残りました。
ファム・ニャット・ブオンさんとは比べ物にはならないけど、
私なら何を残せるかな…も考えました^^
ベトナムの未来は明るいですね
はい。ベトナムでもビンという会社は有名ですが、この人の名前を知っている人は少ないかもしれません。
何かを残せるように、自分なりに社会に貢献していきたいですね。