今回はベトナムを代表するIT企業・FPT情報通信(ティッカー:FPT)をご紹介いたします。
業績・財務が非常によく、また時代にのったITセクターということで高い成長が今後も期待できます。
なかなか外国人枠が空かない企業ではありますが、いつも狙ってみたいと思う会社です。
会社概要
概要
FPT Corporation(FPT)は、1988年に設立されました。
同社は、ソフトウェア、情報とシステムの統合、通信、教育、およびトレーニングを主な事業としています。 FPTは、専門分野で100を超えるライセンスソフトウェアソリューションを所有しており、ベトナムの59州63の都市にインターネットネットワークを持っています。
FPTは、ベトナム初のオンライン大学であるFPT大学、FUNiXオンライン大学を通じて教育およびトレーニングサービスを提供しています。
さらに、技術製品の流通および小売り、証券、ポートフォリオ管理を専門とするアソシエイトに投資しています。
電気通信の分野では、FPTはベトナムのトップ3の主要なインターネットサービスプロバイダーに含まれています。
FPTは2006年12月からホーチミン証券取引所(HOSE)に上場しています。

ベトナムNo.1のIT会社です。IT技術を売りに様々な業界に進出しています。

財務状態もよく、さらに成長を続けていける会社です。
事業戦略・マーケット
ベトナム国内データセンター5か所、ベトナムと海外を結ぶ通信量2710 Gpbsのケーブルを保有します。従業員数は約28,000人
情報技術部門
ソフトウェア開発、システム・インテグレーション、情報技術(IT)サービス、デジタルトランスフオーメーション(DX)、人工知能(Al)な どを手掛けています。
通信部門
通信サービス(インターネット、データセンター、ビデオ会議、loT)、有料テレビ(FPT Play)、デジタル・コンテンツ・サービス(VNExpress. Ngoisaonetなどの人気情報サイト、オンライン広告、スマート 広告システムeClick AdNetworks)を提供しています。
教育部門
小中高校、短期大学(FPT Polytechnic). FPT大学のほか、国際ライセンスを持つプログラマー「FPT Aptech」、マルチメディアデザイナー[FPT Arena]の育成に特化したFPT国際教育センターなどを運営している。
市場別の売上高構成比率
海外:71% 国内: 29%
関連会社・子会社
子会社
- FPT Software
- FPT Information System
- FPT Telecom(ティッカー:FOX)
- FPT Online(ティッカー:FOC)
- FPT Education
- FPT Investment
- FPT Smart Cloud
関連会社
- Synnex FPT
- FPT Retail(ティッカー:FRT)
- FPT Securities(ティッカー:FTS)
- FPT Capital
公式ホームページ
FPT社の財務分析
2023年3月更新

データはSSI証券から取得しています♪
収益
2022年の売上は44,023億ドン、経常利益は5,310億ドンとなりました。(利益率12.1%)
2023年の売上は52,289億ドン、経常利益は7,055億ドンとなりました。(利益率13.5%)
前期と比較して、売上:18.8% 経常利益:32.9%の成長率です。


売上・利益とも右肩あがりで安定感があります。
自己資本比率
自己資本比率は49%です。
2021年負債が増えておりましたが、2022年には減少に転じており、自己資本比率も回復してきています。

1株あたり収益・資本、ROE/ROA
ROEは20%近辺をキープしており、非常に高い成長率を誇っています。
今期はEPSの成長も期待できます。

キャッシュフロー
2020年より、キャッシュフローは+に転じており、問題ないと思います。

配当利回り
2023年も20%(2,000ドン)の現金配当を予定しています。

チャート
現在の株価は下記のようになっています。(FinAnt提供)
今後の見通し
FPTは、この国の経済成長から最も恩恵を受ける企業であると考えています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)を背景に、21-23年度の当期純利益の年平均成長率を14.0%と予想されています。
SSIのレポートにもあるように、今後も2桁成長が期待できます。
Gartner によると、世界の IT 支出は 2023 年にさらに高い成長を遂げると予測されている。 2023年には、FPTは、グローバル IT セグメントの税引前利益が前年比21%成長すると予測している。
2023年のグローバル IT セグメントでは、FPT の収益は、EU市場 (2023年に10%、2022年の27%から2023年の10%へ)、米国市場(2022年の48%から2023年の29%へ)、APAC 市場(2022年の46%から2023年の35%へ)、日本市場(15%)ではより遅いペースで成長すると予想される。
高金利環境、社債市場の課題、投資承認プロセスの遅さは、国内の IT 需要だけでなく、銀行や不動産セクターにも依然として課題をもたらす可能性がある。
FPT の国内 ITサービスの税引前利益の縮小は、2022 年第 4 四半期から発生していた。2022 年 10 月から 11 月にかけて、国内 ITサービスの税引前利益は、不動産および銀行セクターの課題により、前年比で 2% 減少した。基本シナリオでは、FPT の国内 ITサービスが原因で、2023年の税引前利益は前年比4%減少すると予想している(2022年の税引前利益は 前年比12% 拡大した)
当社との協議および私たちの見解によると、FPTの利益伸びは、2023 年上半期に 10%台前半に低下する可能性が高く、その後には2023年下半期に上昇すると予想される。
SSI証券
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まとめ・株価予想(独断)
外国人枠の関係で買えない方が多いと思いますが、買いのチャンスが来たら、ぜひ入手しておきたい銘柄です。
PER5年平均15.1として、EPSが会社予定通りになると、株価予想は99,111万ドンを超えるものとなります。
IT業界は世界的にも伸びており、FPTに関してはじっくりと成長していく企業としての安定性を感じます。

<おすすめETF>
外国人枠が少ない銘柄を集めているETFとなります。FPTはこちらの構成銘柄です。
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