今回はベトナムを代表する航空産業・ベトジェットエア(ティッカー:VJC)をご紹介いたします。
タオ会長が率いて急成長を遂げている会社ですが、コロナが直撃し、2020年~2022年は非常に苦しい経営が続いています。
2023年の巻き返しに期待したいところです。
会社概要
概要
Vietjet Aviation Joint Stock Company(Vietjet Air)は、2007年に設立されたベトナム初の民間航空会社です。
T&C Group、Sovico Holdings、HDBankの3つの主要株主がいます。
航空輸送サービスを中核事業としています。
2019年、ベトジェットエアは、138便を運航し、ベトナムの航空旅客総数の40%を占める約2,500万人の乗客を輸送し、首位を維持しました。
ベトジェットエアは、2017年2月からホーチミン証券取引所(HOSE)に上場し、取引されています。
ベトナムで有名なLCC航空会社です。コロナ禍でも踏ん張っています。
成長企業ですが、コロナで財務は傷んでしまいました♪
事業戦略・マーケット
国内最大の格安航空会社として、 ビキニをはじめとして優れたマーケティングを発揮し、「ベトジェットエア」ブランドは国内で知名度が極めて高くなっています。
運行開始から飛躍的な成長を遂げ、国営系フラッグキャリアであるベトナム航空Vietnam Airlinesと1位を競い合う大勢力となっており、シェア の約40%を握っています。
貨物輸送に特化するベトジェットエア・カーゴ(VietJetAir Cargo)を子会社として傘下に置き、国内シェアは29%となっている(2020年)
新型コロナウイルス感染症の影響が続いている中、運転資金を確保するために資産の一部を換金し、大幅な賃下げを行っています。
売上高構成比率
- 旅客輸送:40%(国内線:25%、国際線:15%)
- 付帯サービス(機内販売等):34%
- 機材のセール&リースバック:17%
- ドライ・リース(機体のみ):6%
- チャーター便、ウェットリース(機体、乗務員、整備員、保険契約の全て):1%
- その他:2%
公式ホームページ
ベトジェットエア社の財務分析
2023年6月更新
データはSSI証券から取得しています♪
収益
2022年の売上は40,142億ドン、経常利益は-2,262億ドンとなりました。(利益率-5.6%)
2023年の売上は50,178億ドン、経常利益は1,000億ドンの計画です。(利益率2.0%)
前期と比較して、売上:25.0% 経常利益:7.2%の成長率です。
コロナ禍でも健闘したように思います。
予想EPSは、1,846VNDになります。
今年は黒字を計画しています!きたいですね
自己資本比率
自己資本比率は、21.9%です。
自己資本比率は大幅に減少しており、少し気になります。
資産価値
ROEは、-14.3% ROAは、-3.8%です。
キャッシュフロー
優良企業でしたが、ここ3年はマイナスのキャッシュフローになっております。
配当利回り
ここ3期は配当がありません。
チャート
現在の株価は下記のようになっています。(FinAnt提供)
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今後の見通し
コロナリベンジ消費ということになりますので、今後の業績は非常に読みづらいと思います。
また、増資や社債発行など、資金調達を進めており、EPS低下など厳しい状態が続くと考えています。
ただ、経営能力の高い企業ですので、期待はしたいと思っています。
2021年から2022年の期間にVJC株式の私募を通じてチャーター資本を増やす計画を提案しました。オファーの最大数は15%に相当します。(チャーター資本、すなわち約8100万VJCユニット)
VietBiz記事より
まとめ・株価予想(独断)
今回は、ベトジェットエアの状況についてご紹介しました。
チャート的にはリベンジ期待ということ少し買えると思いますが、足元の業績は非常に悪く、今後の見通しも立たないため、無理に購入する必要はないのかと思います。
PERの過去5年平均はばらつきが大きく予想ができませんが、成長期待の会社ですので、PER50と計算して、予想EPSから見た適正株価は92,317VNDになります。
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