ベトナム優良企業の1つであるベトコンバンク(Vietcombank)をご紹介いたします。
正式名称は、Joint Stock Commercial Bank for Foreign Trade of Vietnamです。
ベトナムにおいてベトコムバンクは、アグリバンク、ベトナム工商銀行(CTG)、ベトナム投資開発銀行(BID)と並ぶ国営4大銀行の一行です。その中でも、「A leading player in Vietnam’s banking sector」と言われるNo.1の規模と収益を誇るメガバンクとなります。
設立は1963 年で、従 業 員 数:約 14,000 名、拠 点 数:90 支店、351 出張所、総 資 産:約 2.8 兆円、自己資本比率:11.35%で運営されています。

街のいたるところに、支店やATMを設置している大変有名な銀行です。
事業内容
会社概要
ベトナムにおいて大規模で最も歴史のある銀行の1つです。
貿易決済、預金、貸付等の伝統的な銀行業務分野だけでなく、外貨売買、国際クレジットカード、電子銀行取引などの分野においてもTOPクラスの 銀行として地位を築いています。
国際決済に関わる各取引業務において長年の歴史で培った信用があり、世界各国の大手銀行と取引関係を持っています。
63省・市中54省・市に広がる店舗網(本店1か所、現金処理センター1か所、支店111か所、出張所472か所)を有しています。

世界102か国・領土の1316銀行と代理店契約を締結(2019年末)。
2012年1月にみずほ銀行の資本参加を受けて以来、これまでに大垣共立銀行やフィデアホールディングス、日本の国際協力銀行のなど、多くの日本金融機関と業務提携を行っています。
https://www.mizuho-fg.co.jp/release/pdf/20110930release_jp.pdf
ベトナム国家銀行(中央銀行)が求める国際的な資本規制「バーゼル11]を適用済です。
事業戦略
小売業顧客セグメントの成長にフォーカスを当てていくことを直近のテーマとしてあげております。
直近では、不動産分野への進出も、次の柱として考えているようです。

競合他社
銀行業界は、非常に多くの競合があります。2021年Q1比較では、株価の出遅れが目立っています。


ベトコンバンクの財務分析
収益状況
2016年には赤字決算を記録していますが、それ以降、安定した収益および高利益率(40%以上)を誇っており、非常に盤石な財務基盤を持っています。
2021年の売上は567,111億ドン、経常利益は273,757億ドン(利益率 48.3%)
2022年の売上は678,970億ドン、経常利益は265,450億ドンの計画です。(利益率 39.1%)
前期と比較して、売上:19.7% 経常利益:-3.0%の成長率です。

成長率
ROEは15%を超える状態をキープしており、一時の勢いはなくなりましたが、順調に成長しています。

資本効率
1株あたり資産は右肩あがりで増えていっています。

キャッシュフロー
営業キャッシュ、フリーキャッシュとも潤沢にあり、問題はありません。

配当
2021年は1200ドンの配当がありました。
利回りにして約1.4%です。

株価・チャート
ここ1年ほど上げ幅が小さいのですが、週足チャートは緩やかな上昇トレンドが続いており、問題ないと思います。
<1年日足チャート>

<3年週足チャート>

今後の見通し
2022-2023年期も2桁の利益成長を維持
22-23年度の業績は、24.8%増・20.1%増を見込んでいます。

2021年株式総会にて、2025年20億ドルの利益を達成すると目標を立てています。

2020年度の利益が約14億ドルですので、毎年+10%の伸びですね
そのうち、リテールバンキング事業で50%の利益を獲得することを目指しています。
また、海外への事業展開も視野にいれており、他の銀行とは若干異なる事業戦略をとっています。
2022年の事業計画は、売上・利益とも+10%となっており、他の銀行の平均20%~30%から見ると遅れをとっています。直近の株価があがっていかないのはこのあたりに要因があるのではないかと思います。
まとめ
今回は、ベトコンバンクを会社概要について、まとめました。
ベトナム経済の伸びに合わせて、最大の恩恵を受ける会社かと思います。
資産の安定度が万全なうえに、2025年までに大きな成長を目標に掲げていますので、この会社の安定性+成長力に投資するのは良いかと思います。

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