会社概要
概要
ホーチミン開発銀行(HDB)は、旧称ホーチミン市住宅開発銀行として1989年に設立されました。
2011年に名称をホーチミン開発銀行(HDバンク)に改めました。
同銀行は、資金の貸し出しと信用供与を主な業務としています。
また、子会社のHDセゾン・ファイナンス(HD Saison Finance)は国内トップブランドの消費者金融会社です。全国63省・市に1万9513か所に上る営業網、830万人の顧客ベースを有します。
2015年に同社株49.0%を日本のクレディ・セゾンに売却を行いました。
バイク購入向け融資、家電購入向け融資、現金貸付を中心に事業を手掛け、バイク購入向け融資でトップシェアを誇る。中低所得者を顧客としています。
ベトナム国家銀行(中央銀行)が求める国際的な資本規制「バーゼルⅡ」を適用済です。
2020年9月、ドイツ復興金融公庫(KfW)傘下のドイツ投資開発会社(DEG)との間で戦略的パートナーシップ契約を締結しています。これにより、ベトナムに進出するドイツ企業および欧州市場へ輸出を手掛けるベトナム企業を対象に金融サービスを提供してます。(記事:Viet-kabu)
ソビコ・ホールディングス(Sovico Holding)、格安航空会社最大手のベトジェットエア【VJC】(Vietjet Air)lこも出資しています。

クレディセゾンが出資する消費者金融の子会社を持つ大手銀行です。

コロナで苦しんでいますが、ベトナムの発展とともに大きく成長する会社ですね。
事業戦略・マーケット
手数料収入のUP
農村部の顧客開拓をしており、個人顧客や中小企業をターゲットとする戦略を取っています。
また、バンカシュアランス(銀行窓口での保険販売)に関する独占事業提携契約を締結し、2021年のバンカシュアランス事業による保険料収入1兆VNDを目指しています。
デジタルトランスフォーメーションの推進

英経済紙Asiamoney選出
2021年ベトナム最優秀デジタル銀行賞を受賞
- 窓口での顧客対応デジタル化
- オンライン本人確認サービスeKYC
- ビデオ通話によるeKYCを駆使したオンライン顧客対応
- 内部情報交換のデジタル化、
- ビッグデータ収集・分析、
- RPAテクノロジーを駆使したプロセスの自動化
- ボイスボット導入
子会社のIPO
HDセゾンファイナンスの新規株式公開IPOのを行う計画をしています。
公式ホームページ
HD Bank社の財務分析
2022.3月更新

データはSSI証券から取得しています♪
収益
2021年の売上は167,582億ドン、経常利益は80,696億ドンとなりました。(利益率 48.2%)
2022年の売上は201,099億ドン、経常利益は92,801億ドンの計画です。(利益率 46.1%)
前期と比較して、売上:20.0% 経常利益:15.0%の成長率です。

資産価値
1株当たり純資産は、前期186,625ドン

収益性・成長性
1株当たり純利益は、前期2,814ドン
今期は、3,236ドンになる計画です。(上昇率:15.0%)

キャッシュフロー

配当利回り
2018年に配当が出ておりますが、他の年は無配となっています。

株価・チャート
2021年11月に高値をつけて下落傾向が続いています。
200日移動平均線で止まるかどうかが一つのポイントかと思います。
<1年日足チャート>

<3年週足チャート>

今後の見通し
大きなビジョンを持ちながら、また今回のコロナでもオンライン化を進め、固定費を下げて、収益を伸ばしてきたことからもHD Bankの経営能力はかなり高いものと思われます。

2021年株式総会にて
Thao副会長
(Vietjet会長)
HDBankは、そのビジョンを実現し、2021年から2025年までの新しい5年間の戦略で設定されたコア目標(ビジネス戦略、人材、デジタルトランスフォーメーション、開発アライアンスの確立、イノベーションプログラム)を達成するために必要なすべての条件を統合しました。
これには、市場のトップ銀行の1つになることも含まれます。それにより、顧客、株主、従業員に幸福と繁栄をもたらし、国の社会経済的発展に積極的に貢献します。
「私たちは、戦略的パートナー、主要企業、FDI、中小企業と継続的につながり、国内外のビジネスネットワークを拡大していきます。新しい戦略的パートナーはHDBankと協力して、多様な貿易金融プログラム、開発投資銀行セグメント、およびその他の高度な金融サービスを共同で展開します」
2021年株式総会(Thao副会長)
また、具体的な目標も定められており、引き続き伸びていくものと思われます。
- 手数料収入の成長の余地は依然として大きい。(バンカシュアランスセグメントの復活)
- HDBankは、デジタルトランスフォーメーションと新しい金融商品およびサービスの展開とともに、100万枚のクレジットカードを発行すると同時に、銀行の戦略的パートナーが開発している数百万の顧客のエコシステムを効果的に活用することを計画
まとめ・株価予想(独断)
デジタルトランスフォーメーションの流れに乗り、先行投資をしている感じがしますが、引き続き高い成長力をもって業績は伸びていくものと思われます。
外国人枠が狭くなってきているため、今後買いにくくなることも想定されてますので、はやめに抑えておくのも良いかと思います。

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