今回は、テーゾイジードン投資 – Mobile World Investment Group(MWG:HOSE)という会社についてご紹介したいと思います。
ベトナム最大の携帯電話・家電販売会社で、ベトナムのトップ企業として先頭を走ってきました。
ベトナムでは都心部も含めて、ちょっと外れた街にも、テーゾイジードンの看板が見れると思います。
今回は、この会社の今後の戦略と成長戦略について考えていきたいと思います!
ベトナム最大のモバイル販売・家電量販店ですね♪
とても親切な店員さんがいて気持ちの良いお店です
会社概要
The gioididong(MWG)(以下、英語名であるMobile Worldと呼びます)は、2004年3月に設立されたベトナムを代表する小売業者です。
携帯電話やIT機器の販売において国内最大手であり、家電販売の分野でも大手企業として知られています。MWGは、オンラインショッピングストア「Thegioididong.com」を運営しており、このストアは国内で最大のアクセス数を誇り、携帯電話やデジタル製品の販売を行っています。オンラインショッピングストア( thegioididong.com )
設立以来、MWGはコア事業に集中する戦略を堅持し、国内最大手の電子商取引企業となることを目指して成長を続けています。また、国内市場だけでなく、ラオス、カンボジア、ミャンマーなどの海外市場へも積極的に進出しており、地域を超えてその存在感を拡大しています。
近年、MWGは事業の多角化にも力を入れており、スーパー事業「Bách Hóa Xanh」や家電販売チェーン「DienmayXanh」を次々に展開し、事業領域を広げています。これらの新規事業の成長が、MWG全体の業績向上に寄与しており、特に「Bách Hóa Xanh」は今後の主要な成長ドライバーとして期待されています。
売上高構成比率(2021年)
家電:55% 携帯電話・パソコン:25.7% 食品:22.9%
系列店
- 携帯電話、パソコンの販売「thegioididong.com」
- 家電製品の販売 「Dien may XANH」
- 食料品「Bach hoa XAN」
IRサイト
会社の情報も英語で発信されており、海外の投資家に対しても、積極的に情報開示をしていこうという姿勢があり好感がもてます。
モバイルワールド社の財務分析
2024年8月更新
データはSSI証券から取得しています♪
収益
2023年の売上は119,234億ドン、経常利益は168億ドンとなりました。(利益率0.1%)
2024年の売上は131,871億ドン、経常利益は4,302億ドンの計画です。(利益率3.3%)
前期と比較して、売上:10.6% 経常利益:2463.3%の成長率です。
2023年は苦しみましたが、そこからV字回復を見込んでいます。
2024年の予想EPSは、2,939VNDになります。
自己資本比率
自己資本比率は、38.9%です。
2021年に総資産と総負債が大きく変動し、その後の数年間でやや安定していることがわかります。
また、自己資本比率は、総資産や総負債の変動に伴い多少の上下はあるものの、比較的安定していることがわかります。
資本効率
ROEは、0.7% ROAは、0.3%です。
MWGの資産効率が2019年から2023年にかけて低下していることがわかります。
ROEとROAの低下は、企業が資本や資産を活用して利益を生み出す効率が低下していることを示唆しています。
特に2021年以降の減少が顕著であり、経営効率の改善が課題であると考えられます。
キャッシュフロー
キャッシュフローは以下のようになっています。
2020年に特に大きな事業収益を上げ、積極的に投資を行っていることがわかります。
投資キャッシュフローが一貫してマイナスであることは、同社が将来の成長に向けた投資を続けていることを示しています。
一方で、財務活動における資金調達や返済の影響が年度によって異なり、キャッシュフロー全体に影響を与えていることが伺えます。
現金残高が安定していることから、同社の財務状況は比較的健全であると評価できます。
配当利回り
毎年500ドン~1000ドンの配当が出ています。
2024年度も500ドンの予定です。
チャート
現在の株価は下記のようになっています。(FinAnt提供)
今後の見通し
MWGの2023年と2024年の見通しについての証券各社より分析が行われています。
Bách Hóa Xanh(BHX)の成長
BHXチェーンは2024年第2四半期から利益を出し始めており、今後も収益性の向上が期待されています。特に、都市部での生鮮食品や輸入果物、ブランド化された肉や魚介類の販売が増加しており、売上高と利益が着実に増加しています。
コストの最適化と効率化
不採算店舗の閉鎖や運営プロセスの自動化を通じてコスト削減を進めています。
これにより、収益改善が期待されており、特に電機製品や携帯電話の販売部門での利益向上が見込まれます。
新規事業と海外市場への進出
MWGはラオス、カンボジア、ミャンマーなどの海外市場への進出を積極的に進めています。
これにより、新たな収益源の確保が期待され、事業の多角化と成長の加速が見込まれます。
また、Bách Hóa XanhやDienmayXanhなどの新規事業の拡大も業績を押し上げる要因となっています。
まとめ・株価予想(独断)
今回は、携帯電話・家電販売のベトナム最大手のテーゾイジードン投資 (MWG)をご紹介しました
ベトナム人の所得が増え続けており、小売りに関しては長期で良さそうな気がします。ただ、現在の株価はすでに割高圏にきているということから、無理に買い進める必要はないと考えています。
PERの過去5年平均は17.0(2023年除く)で、予想EPSから見た適正株価は50,095VNDになります。
<その他小売業界との比較>
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