【ベトナム株】ベトナムのAmazon・デジワールド(DGW) 社の業績・株価の見通し(2023年)

個別株

今回は小型株になりますが、近年急成長しているデジワールド Digiworld社(ティッカー:DGW)について、ご紹介致します!

IT機器を販売する会社でしたが、近年ヘルスケアや日用品にも範囲を広げてきており、それらをベースに倉庫・流通、マーケティングなど業務の範囲を広げてきております。

まだ時価総額の低い企業ですが、各種ファンドにも取り込まれてきており、注目が集まってきております。

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会社概要

概要

デジワールド Digiworld Corporation (DGW)は、2003年に設立されたベトナムの卸売業の大手です。

10年で売上が5倍になったことや成長性企業トップ500にも選出されています。

DGWは、Acer、Dell、東芝、Logitech、Belkin、Schneider Electricなどの大手ブランドの長年の販売代理店です。2014年には、世界有数のコピー機メーカーであるリコーの販売代理店となりました。最近では、中国のシャオミ、米国アップルの輸入代理店となり、ベトナム国内市場に製品を流通させています。

現在、DGWはハノイ、ダナン、ホーチミンに3つの支店を持っています。

また、ラオス、カンボジア、ミャンマーにも製品を販売しています。

レタントン
レタントン

主に海外IT製品を取り扱う仲介業者でしたが、物流・マーケティングにも力を入れ

海外製品とベトナムの市場をつなぐ、非常に大事な会社になってきました。

ミーちゃん
ミーちゃん

とにかくすごい成長率で伸びている会社です。

事業戦略・マーケット

IT機器の販売から始まったこの会社は、現在約1万8000か所から成る広範な販売網を構築しており、LazadaやTikiにShopeeなどの電子商取引(Eコマース)にも販路を広げています。

現在は、日用品やヘルスケア製品も展開しており、こちらを事業の柱に育てていっています。

IT機器の販売では、米アップル社((Apple)との間で、戦略的パートナーシップ契約を締結しました。これにより、ベトナムで全てのアップル製品を取り扱うパート ナーになり、アッブル製品を直接輸入し、保証サービスを提供しています。

また、小米(シャオミ=Xiaomi)をはじめとするベトナムで未普及の携帯電話ブランドなど向けの市場開拓サービス(市場調査分析、マーケティング、修理・メンテナンス)を展開し、販売を促進するサービスを行っています。

日用品系では、ネスレベトナム(Nestle Vietnam)の栄養食品の独占マスターディストリビュータ契約を締結し、ネスレが持つ流通ルートである病院、薬局、診療所向けに販売するほか、自社の流通網を通じても栄養食品を消費者に届けています。

売上高構成比率(2021年)

  • 携帯電話:47 %
  • ノート型パソコン・タブレット端末38%
  • オフィス機器13%
  • ヘルスケア・ビューティケア商品・日用消費財2%

<IT機器流通イメージ図>

IT機器流通イメージ図 (公式HPより)

<ヘルスケア・日用品流通イメージ図>

ヘルスケア・日用品流通イメージ図(公式HPより)

これらの流通データを使い、マーケティング、eコマース、店舗運営なども手掛けています。

ベトナムXio Mi直営店は、DIGIWORLDが担当

公式ホームページ

英語版

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デジワールド社の財務分析

2023.7月更新

レタントン
レタントン

データはSSI証券から取得しています♪

収益

2022年の売上は22,107億ドン、経常利益は684億ドンとなりました。(利益率3.1%)

2023年の売上は20,000億ドン、経常利益は400億ドンの計画です。(利益率2.0%)

前期と比較して、売上:-9.5% 経常利益:-41.5%の成長率です。

レタントン
レタントン

2021年までの急成長が止まった感じですが、

まだまだ期待の大きい企業です。

予想EPSは、2,451VNDになります。

ミーちゃん
ミーちゃん

成長に急ブレーキな感じです。

自己資本比率

自己資本比率は、38.1%です。

レタントン
レタントン

負債が減って、自己資本が増えているのがわかります。

資産効率

ROEは、32.8%  ROAは、10.6%です。

キャッシュフロー

昨年の事業キャッシュがマイナスになっているのが気になります。

配当利回り

500ドン~1,000ドンあたりの配当を続けています。

現状の株価からは、利回りはそれほど高くありません。

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チャート

現在の株価は下記のようになっています。(FinAnt提供)

今後の見通し

株主総会でのDGWの主な内容は以下の通りです。

  1. 2023年の計画目標:売上高20兆ドン(前年比9%減)、税引後純利益4,000億ドン(前年比42%減)。金利と失業率の低下により、2023年下半期に消費が回復する見込みであり、利益減少幅が上半期より小さくなる可能性があります、。最低予測では、Fedの利下げと2024年の消費改善に期待しています。
  2. 2023年第1四半期の実績:売上高3.96兆ドン(前年比44%減)、税引後純利益780億ドン(前年比63%減)。これは過去10四半期で最低の利益予測です。
  3. 新規ブランド:Westinghouse(小型キッチン家電製品)とLotte Chilsung(飲料)の新しいブランドが追加された。
  4. 2022年の利益配当:株主総会は10%の比率で現金配当計画を承認した。
  5. 2023年の予測:売上高19.6兆ドン(前年比11%減)、税引後純利益4,560億ドン(前年比33%減)。DGWは、消費低迷に対応して在庫の販売や割引を提供する必要があります。しかし、2024年にはマクロ経済の改善、消費者金融会社の信用拡大、新しいブランドの追加により売上高が回復し、純利益率が改善することが期待されます。
  6. 短期的な見通し:電力料金と公共サービス料金の上昇と引き続き弱い雇用情勢と輸出により、2023年第2四半期もインフレ圧力が高まる見込みですが、DGWは2022年第1四半期の需要の残り分を受け取るため、利益減少はあまり多くならないと考えられます。2023年第2~3四半期の収益のマイナス成長は一時的に株価に影響を与える可能性がありますが、株式の多数買取チャンスと見られています。
  7. VAT が 10% から 8% に引き下げられることで消費者の需要が刺激されます。DGW の売上高は 2023 年第 4 四半期から大きく回復し始めると予想されます

Xiaomiの独占販売停止

これまで、Xiaomiの製品をXiomi社と合同してベトナム市場に展開してきましたが、2022年よりFTR社にも提供し、販売網を広げるという発表がありました。

これにより、株価は下落していましたが、Digiworld社は計画通りであり、問題ないという発言をしております。

Digiworldのビジネスモデルは、マーケティングによる市場開拓であり、それが成功し、ベトナムに幅広く受け入れられることはむしろプラスと考えているようです。

Whirlpool社との提携

家電の米国大手であるWhirlpool社との提携が決まり、2022年はこちらを市場展開して、今後 2~3 年でシェア 8~10%を目指していきます。

まとめ・株価予想(独断)

株価下落ショックをまともに受けた形ですが、ベトナム国内の消費量が増えていくところは間違いないとこですので、狙いとして、大きく下落した部分で購入できれば、将来大きな利益を取れると考えています。

2023年後半、2024年と非常に大きな可能性を秘めており、今後の動向にも注目していきたいと思います。

PERの過去5年平均は11.5で、予想EPSから見た適正株価は28,063VNDになります。

<その他小売業界との比較>

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