株価指数は、株式市場の全体的な状態を反映する重要な値です。
所定の計算方法により、株式一覧から集計されます。
ベトナムでは、 ホーチミン市証券取引所(HOSE) がHOSE-Indexシリーズという指数を提供しており、これらを監視しておくことによって、ベトナムの経済動向がわかるようになっています。
HOSE-Indexシリーズは、90%以上の総取引額と80%のHOSEの時価総額をカバーしています。
今回は、各種株価指数を紹介して、ベトナムの株式相場の全体像をみていきたいと思います。
HOSE-Indexの構成要素について
VN-INDEXとは
VN-Indexは、ホーチミン市証券取引所(HOSE)に上場および取引されているすべての株式の価格変動の傾向を示す指標です。
VN-Indexは、現在の時価総額を、株式市場が正式に運用を開始した最初の日である2000年7月28日の基準日の基礎となる時価総額と比較します。
指数式で計算された基礎となる時価総額は、新規上場、上場廃止、上場資本の変更などの場合に合わせて調整されます。
基準日のVN-Index値は100に固定されており、現在のVN-Index値は1100であり、元の日付の12倍です。
ただし、下記の選択基準を満たしていることが必要となります。
1.資格
• レビュー日の少なくとも6か月前まで、HOSEに上場して取引する必要があります。
• レビュー日の少なくとも3か月前まで、開示要件に違反したり、特別な管理を受けていない。
2.フリーフロート
企業は最低10%のフリーフロート比率を持っている必要があります。
3.流動性
回転率は0.05%以上である必要があります。
VN30とは
簡単に言えば、VN30はベトナム市場でトップ30の最高の株です。
VN30の適格性構成要素
- 取引額の上位リストにある累積90%に属している。
- 時価総額で最大の20社が選ばれます。残りの10社は時価総額で21位から40位から選ばれます。
自動的に上位30社が選ばれるのではなく、20位以下は選定があるようです。
VN30は、2012年2月6日にホーチミン市証券取引所によって設定されたHOSE-Indexの最初のラージキャップインデックスであり、HOSE-Indexの計算と同様の計算が行われます。
VN30は、ETF商品およびVN30Fデリバティブインデックスの原資産となることを目的として構築されています。
VNMidcapとは
HOSEに上場している70の中規模時価総額企業のパフォーマンスを測定する時価総額加重指数です。
VN70と呼ばれることもあります。
この指数を構成している銘柄からVN30に入ってくるのを予想するのも良いですね。
VN100とは
VN30とVNMidcapの両方の構成要素を組み合わせた時価総額加重指数です。
VNSmallcapとは
VN100ではなく、スクリーニング基準を満たしている、小型株の価値を持つHOSEにリストされている企業の価格指数です。
HOSE-Index 各指数の値動きについて
ホーチミン市証券取引所(HOSE) のWEBサイトに毎月指数のレポートが掲載されています。
下記は、2018年9月から2021年9月までの各指数の動きとなります。
セクター別指数
上記の指数とは別にセクター別の指数もあります。
- VNAllShare Energy(エネルギー)
- VNAllShare Materials(素材)
- VNAllShare Industrials(工業)
- VNAllShare Consumer Discretionary(消費材)
- VNAllShare Consumer Staples(繊維)
- VNAllShare Health Care(ヘルスケア)
- VNAllShare Financials(金融)
- VNAllShare Real Estate(不動産)
- VNAllShare Utilities(資源)
- VNAllShare Information Technology(IT)
こちらの指標についても、 ホーチミン市証券取引所(HOSE) のWEBサイトに 数値の推移が掲載されています。
現在の各セクター指数における企業数、市場規模なども参照できます。
セクターごとに強さ・弱さがわかって、分析しやすいですね
まとめ
ベトナム株価指数は、ベトナムの経済動向を探るのに非常に便利な株価指数となります。
また、株式投資においても、流動性の高まりなど、インデックスに組み込まれていく銘柄は株価があがっていくことも期待できますね。
これらを活用して、株式投資に活かすこともできると思います。
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