【ベトナム株】工業用不動産業界の各社比較とおすすめ

業界別

今回はベトナム工業用不動産業界(工業団地)の各社を業績を比較していきたいと思います。

脱中国の流れやサプライチェーンの多様化を目的に、様々な企業がベトナムへ進出してきています。

ベトナムは人件費などの面で、工場が進出しやすい状況となっており、大都市圏のみならず、地方都市にも工業団地の建設が進んでいます。

今回は、工業団地を建設・運営している各社について、比較をして、投資すべき企業をみていきたいと思います。

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ベトナム工業用不動産業界の現状

ベトナム工業用不動産業界では、高い需要にもかかわらず、供給が限られているということもあり、前年比10%~15%という高い成長率を維持しており、今後もこの傾向は続くとみられています。

ベトナム政府も、2022年5月28日に発行された政令35/2022/ND-CP発令し(政令82/2018/ND-CPに代わるもの)工業団地設立手続きが削除され、工業団地開発者向けの行政手続きが削減する。

また、工業団地の運営において、権限を計画投資省と地方の人民委員会にさらに分散させ、法的手続きを簡素化し、工業団地の投資許可手続きを減らすことができるを進めていっています。

それによって、工業団地は、投資が承認されるとすぐに投資許可書を取得できるようになる。

北部

北部の工業用地面積は、2021年に前年比5.8%増加して約15,350ヘクタールとなり、賃貸可能面積(約10,600ヘクタール)が前年比6.0%増加しました。

南部と同様に、需要は引き続き供給を上回り、平均稼働率は前年比2.0%上昇して86.6%となり、土地賃貸価格は前年比6~8%上昇し続け、1平方メートルあたり108~110米ドル/リース期間となりました。

南部

南部の工業用地面積は、2021年に前年比5.2%増加して約38,400ヘクタールとなり、賃貸可能面積(約26,000ヘクタール)が前年比4.4%増加しました。

さらに、倉庫(WH)と既製工場(RBF)市場が出現しており、2021年には新規供給が前年比10%/前年比8%の350万平方メートル/320万平方メートルと大幅に増加しています。

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工業用不動産業界の会社紹介

工業用不動産業界は多くの企業が存在しているため、売上規模から12社をピックアップしています。

SSI証券が利用しているFiinTrade Rank という数値で会社の状態を大まかに把握できると思います。

データは2022年10月時点のものです。

  • Value(価値、割安度)・・・Value株のランキング
  • Growth(成長性)・・・成長株のランキング
  • Momentum(勢い)・・・現在の勢い
  • VGM(財務)・・・財務評価のランキング
Ticker会社名価値成長勢い財務
BCMベカメックスIDCCBBB
GVRベトナムゴム工業グループBABA
VGCビグラセラBBAA
KBCキンバックシティーCBAB
IDCベトナム工業団地都市開発総公社BBAA
PHRフオックホアゴムDBCC
SZCソナデジ・チャウドゥックHDDBAB
LHGロンハウ工業団地AACA
TIPティンギア工業団地開発BFBC
D2D第2工業都市開発BDBB
SZBソナデジ・ロンビンADCB
レタントン
レタントン

財務状態が良い会社が多く、各社評価は良いようです。

GVR、PHRはゴム業界の企業ですが、持っている土地を工業団地に変えて、参入してきております。また、ビングループやホアファットなど大手企業も工業団地を開発することを検討してそうです。

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ROE、PERのバブルチャート

縦軸がPER・横軸がROEとなります。円の大きさが時価総額となります。

データは2022年10月時点のものです。

業界トップとなるベカメックスIDCが高いPERにもかかわらず、株価が伸びています。

その他、IDC、KBCなどの伝統的な工業団地経営企業も高い成長力を誇っており、PERから判断すると、まだまだ株価が伸びても良い感じにみえます。

売上ランキング

下記のグラフは、各社の売上・経常利益・利益率(2021年Q3~2022年Q2)を表しています。

左から時価総額の高い会社順に並べています。

工業団地専業でやっている企業ではBCM、KBC、IDCの3社が大きな売上を持っているものの、その他の企業はそれほど大きな売上を持っていません。

投資にあたっては、このあたりは注意が必要かと思います。

専業以外では、GVR、VGC、PHRなどが、本業との相乗効果を狙いながら、徐々に工業団地を手掛けています。

EPS・BPS、PER比較

下記のグラフは、各社のEPS、BPS(左軸)・PER(右軸)を表しています。

左から時価総額の高い会社順に並べています。

非常に高いEPSを記録している企業が多いのが特徴かと思います。

一旦工業団地に入ると、なかなか入れ替わりというのが少ないため、安定経営ができているものと考えられます。

配当利回りランキング

2021年度の配当実績です。Trading View データから取得しています。

昨年の配当実績÷現在の株価のため、過去の実績利回りではありません。

高い配当を出しているが高い企業が多いようです。利益を株主に還元する姿勢は強い業界のようです。

Ticker会社名配当利回り配当性向
D2D第2工業都市開発13.57107%
SZBソナデジ・ロンビン7.6970%
PHRフオックホアゴム6.8750%
TIPティンギア工業団地開発5.9980%
LHGロンハウ工業団地5.5671%
IDCベトナム工業団地都市開発総公社4.4249%
VGCビグラセラ2.4435%
SZCソナデジ・チャウドゥックHD2.0237%
BCMベカメックスIDC0.7129%
レタントン
レタントン

高配当株狙いの方にもおすすめできる業界ですね。

今後の見通し

下記の図は、2024年までに拡張が予定されている規模となります。

2022-2024年度の潜在賃貸可能面積では、ゴム工場の工業団地化によりGVRが約4,000haで首位、BCMが約2,200ha、KBCが約1,700haと続いています。

レタントン
レタントン

許認可問題をクリアーできれば

広い土地を確保できている企業は強いと思います。

電子商取引の増加も伸びており、倉庫需要の増加もこの業界にとってプラス材料となっています。

SZC、IDC、KBCは、空港や港などの主要輸送拠点に近く、交通網が発達した物流スペースが強く求められることから恩恵に授かる可能性が高いです。

レタントン
レタントン

倉庫などは、場所が重要になってくると思います。

企業の紹介

ベカメックス(BCM)

ホーチミン近郊のビンズン省でシンガポールとの合弁で大規模な工業団地(VSIP)を展開しています。

これまでの実績から政府との強いパイプを持っており、開発を進めやすくなっているのも利点かと思います。

また、日本の東急グループと合弁会社ベカメックス東急を作り、日本の都市開発をうまく取り入れながら、開発を進めています。

キンバックシティ(KBC)

北部を拠点に持つキンバックシティは、すぐに賃貸可能な工業用地バンクを有し、22-24年度2,000ha以上の工業用地が追加される予定です。

Samsung ElectronicsやLG Electronics、Foxconn複数のハイテク大手をテナントとして抱えていることで、これらの企業の集積という意味でも、高まる需要を取り込む良い位置にあると考えられます。

ホアフックゴム(PHR)

PHRは、ビンズン省で5,600ha以上のゴム用地ファンドを工業団地に転換し、ベトナムの需要拡大を取
り込むことを目指しています。

今後3年間で、4つのIPのうち約2,600haが稼働する可能性があります。

ベトナム工業団地都市開発総公社(IDC)

IDCは、ベトナムで最大の工業団地開発業者の1つであり、土地面積は875haを持ちますそのうち367.8haの土地(ロンアン、バリアブンタウ、タイビン)がすでにインフラを備え、すぐにリースが可能な状態です。

また、主力のHuu Thanh工業団地は、リース価格を上げてきており、今後3〜5年でIDCの成長の主な原動力となっています。

まとめ

今回は、工業不動産業界の会社について、比較・まとめを行いました。

この業界は、現在も安定しており、かつ成長力もある業界かと思います。

リスクとしては、工業団地の認可に伴う手続きが滞ることにより、計画通りに団地建設がすすまないことが挙げられます。

各社特徴がいろいろ異なりますので、調べていくと面白い業界のように思いました。

参考資料>業界比較のまとめ記事です。

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