今回は、主にベトナム南部で活躍する不動産会社・ファットダット社(ティッカー:PDR)をご紹介いたします。
不動産のデザインがカッコよく、また業績・財務が非常によいことから、優良企業と考えられたこの会社ですが、2022年の不動産不況でいきなり株価が大暴落しました。
会社からは、この会社は大丈夫とアナウンスされていますが、そのあたりの将来性も見ていきたいと思います。
会社概要
ファットダット不動産開発公社(PDR)は、旧ファットダットハウス建設貿易合資会社として2004年に設立されました。
同社は、住宅、不動産物件、観光客の提供の投資、建設、貿易を主な事業としており、ホーチミン市、ニャチャン、クアンガイ、フーコックの戦略的位置にある魅力的な土地を所有しています。
そのパートナーには、
- Eximbank、ACB、Techcombank、MBBank、SHBなどの主要銀行
- スターウッドホテルアンドリゾート、マリオットインターナショナルなどのホスピタリティ企業
- CotecCons、Bauer、BachySoletancheなどの建設会社
- MeinhardtAustraliaなどの経営コンサルティング会社
PDRは、2010年からホーチミン証券取引所(HOSE)に上場しています。
ホーチミン市を中心に高級住宅開発に特化した不動産会社です。
財務状態もよく、さらに成長を続けていける会社です。
事業戦略&投資計画
Phan Dinh Phung Sports Center
ホーチミン3区に建設予定のスポーツセンター。ホーチミン市の公的施設・道路の建設投資案件をBT(建設・譲渡)方式で行い、これら公益案件の見返りとして、同市の不動産開発用地を獲得する戦略を取っている。
NHON HOI ECOTOURISM CITY
クイニョン近郊のNHOI HOIという地域にエコツーリズムセンターを開発中です。
公式ホームページ
ファットダット社の財務分析
2023年6月更新
データはSSI証券から取得しています♪
収益
2022年の売上は1,505億ドン、経常利益は1,137億ドンとなりました。(利益率75.6%)
2023年の売上は2,000億ドン、経常利益は1,000億ドンの計画です。(利益率50.0%)
前期と比較して、売上:32.9% 経常利益:-12.1%の成長率です。
予想EPSは、1,489VNDになります。
2022年の落ち込みは大きかったようです。
自己資本比率
自己資本比率は、40.5%です。
資産価値
ROEは、15.0% ROAは、5.2%です。
キャッシュフロー
2022年は非常に厳しい数値になっております。
財務的なリスクは見ておく必要があります。
配当利回り
配当に関しては、下記のようになっております。
2019年に配当が出ていますが、それ以外は無配となっています。
チャート
現在の株価は下記のようになっています。(FinAnt提供)
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今後の見通し・成長戦略
2023年に向けて、中期計画が発表されております。
住宅に限らず、工業団地などにも視野を広げ、地方への進出も進めています。
2022年、2023年に向けて、50%の利益成長率を目指しており、さらに成長をしていく計画です。
まとめ・株価予想(独断)
2022年は非常に厳しい状況ですが、下げすぎの反動から2023年は戻してきています。
社債の償還が1つのポイントとなっていますが、優良資産を多く持っているPDRであれば、なんとか乗り切れるのではないかと思いまうす。
こちらの動向を見ながら、反撃を待つというのも良い戦略であると思います。
PERの過去5年平均は14.3で、予想EPSから見た適正株価は21,345VNDになります。
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