成長が著しいベトナムへの投資に興味のある方もあると思いますが、何からやったら良いかわからない方向けに、今回はベトナムの株式に投資する投資信託をご紹介します。
ネット証券から単純にベトナム1か国に投資できる投資信託は4つあり、それらを比較します。
結論としては、どの投資信託も構成銘柄は似ており、手数料安いという点と純資産が豊富という点で「ベトナム成長株インカムファンド」をおすすめしたいと思います。
ベトナムの成長の流れにのって、投資の果実をとるには最適かと思います♪

2023年向けに更新しました!
4つのベトナム投資信託・ファンドを徹底比較
今回紹介するのは、下記の4つのファンドです。
他にもあると思いますが、今回はSBI証券や楽天証券など一般的によく活用されているネット証券会社で買えるものをピックアップしました。
- ベトナム成長株インカムファンド (キャピタルアセットマネジメント) おすすめ!
- CAMベトナムファンド (キャピタルアセットマネジメント )
- ベトナム株式ファンド (三井住友DS)
- ベトナム・ロータス・ファンド (ファイブスター) 運用成績良し!

キャピタルアセットマネジメントって会社が2つも出してますね♪

ベトナム経済のコラムも充実していますね♪
【2023.1.31追記】
イーストスプリング・ベトナム株式ファンド 愛称:+αベトナム(プラスアルファベトナム)
というのがSBI証券やマネックス証券から販売されています。

2022年の7月から新規でファンドが発売されています。
信託報酬が0.98%と非常に安いです。
基本情報比較
ベトナムは、長期で成長が約束されている国です。
短期的には新興国のため、マクロ経済に左右される部分がありますが、長期的には右肩あがりで伸びていくと思っています。
投信の視点でも、長期で見たほうが良いと思います。
長期目線で複利で運用し、目先の利益より、10年後の果実を想像しながら、投資したいですね。
投資信託を選ぶ際の注意点として、
①手数料が安い・信託報酬が安い
②純資産は少なくとも100億くらい
という点に注意して選定していきたいと思います。
2023年1月時点の情報となります。

長期積立戦略で行うのが良いと思います。

目先の運用成績よりも長期で持てるものが良いと思います。
各投資信託の内容
現在、主要なネット証券で購入できる投資信託は以下の4つになります。
それぞれの特徴についてみていきたいと思います。
純資産の単位は億円、販売手数料・信託報酬は楽天証券、SBI証券のものです。
純資産 2022年 | 純資産 2021年 | 純資産 2020年 | 組入 銘柄数 | 販売手数料 | 信託報酬 | |
---|---|---|---|---|---|---|
ベトナム成長株インカムファンド | 217(-11%) | 245 | 293 | 70 | なし | 1.881% |
CAMベトナムファンド | 40(-35%) | 62 | 52 | 73 | なし | 2.618% |
ベトナム株式ファンド | 54(±0%) | 54 | 45 | 70 | なし | 1.958% |
ベトナム・ロータス・ファンド | 156(+195%) | 80 | 21 | 59 | なし | 2.167% |
イーストスプリング | 12(新設定) | – | – | 31 | なし | 0.989% |
信託報酬が一番安いのが「ベトナム成長株インカムファンド」
資産の流入は、ベトナムロータスファンドが増えてきています。

ロータスファンドは資金流入が2年で8倍
勢いを感じますね♪
ベトナム成長株インカムファンド
キャピタルアセットマネジメント社が運用しています。
信託報酬が一番低く、純資産も一番多く運用しています。
年4回決算と多めなのが、長期資産運用という観点から、マイナスポイントですが、現状では一番のおすすめです。
主要投資対象は、ベトナムの取引所に上場する株式ならびに世界各国、地域の取引所に上場するベトナム関連企業の株式。ベトナム関連企業とはベトナムで営業を行う、もしくはベトナム経済の動向から影響を受けるビジネスを行う企業をいう。原則として、為替ヘッジは行わない。ファミリーファンド方式で運用。2、5、8、11月決算。
目論見書より
CAMベトナムファンド
キャピタルアセットマネジメント社が運用しています。
信託報酬が2.6%と高く、構成銘柄も「ベトナム成長株インカムファンド」に似ているところから、特に買う必要はないと思います。
年2回決算というのは良いと思います。
主要投資対象は、ベトナムの取引所に上場している株式、ならびに世界各国・地域の取引所に上場しているベトナム関連企業の株式。銘柄選定にあたっては、企業収益の成長性や財務健全性などを勘案して厳選し、信託財産の中長期的な成長を目指す。原則として、為替ヘッジを行わない。ファミリーファンド方式で運用。6、12月決算。
目論見書より
ベトナム株式ファンド
三井住友DCアセットマネジメントが運用しています。
信託報酬は 「ベトナム成長株インカムファンド」 とならぶ、1%台と比較的安く作られています。
純資産が100億円以下のため、運用の継続性という意味で難があるのではないかと思います。
年1回決算というのはプラスポイントです。
主要投資対象は、ベトナムの取引所に上場している株式、および世界各国・地域の取引所に上場しているベトナム企業の株式等。銘柄選定にあたっては、成長性、財務健全性および流動性等に配慮し、厳選投資する。外貨建資産については、原則として為替ヘッジを行わない。ファミリーファンド方式で運用。7月決算。
目論見書より
ベトナム・ロータス・ファンド
ファイブスター投信が運用しています。
こちらも信託報酬が若干他の投資信託より高いですが、運用成績の良さから、資金の流入が増えております。他のファンドより銘柄構成も攻めてる感じがします。年1回決算というのはプラスポイントです。

運用成績が良く、資金流入も多くなっています。100億円を超えたらこちらも良いと思います。もう少し信託報酬も下がってほしいですね。
↑↑去年までこのように書いていました。

資金流入が続いていますので、あとは信託報酬がさがれば、、、

ロータスって名前もベトナムっぽくて良いですね!
主としてベトナムの取引所に上場しているベトナム株式、ならびに世界各国・地域(日本を含む)の取引所に上場しているベトナム関連企業の株式等に投資する。投資するベトナム株式には、当該株式の値動きに連動する上場投資信託(ETF)を含む。
銘柄選択は、企業収益の成長性・財務健全性・流動性等を勘案して柔軟に行う。実質組入外貨建資産については、原則、為替ヘッジは行わない。ファミリーファンド方式で運用。1月決算。
目論見書より
イーストスプリング・ベトナム株式ファンド
イーストスプリング社が運用しています。
こちらも信託報酬が他の投資信託より安いのが特徴です。設定して半年のファンドですので、実績を見極めて投資を検討したいところです。12億円のファンドですと、やはり運用の継続性というのが心配になります。
ベトナムで設立または上場している企業、主にベトナムにおいて事業展開を行っている企業、収益の相当部分をベトナムで得ている企業、子会社または関連会社が収益の相当部分をベトナムで得ている企業の株式を主要投資対象とします。
目論見書より
各ファンドの運用状況
基準価格の推移比較
2020年1月起点での基準価格の比較となります。
全ファンド、コロナショックで約35%ほど基準価格が減少していますが、その後はリカバリをしてきています。2021年1月より、ロータスファンドの運用成績が他のファンドを上回っています。
VN-INDEXと比較しても、全ファンドプラスになってますので、手数料払っても運用をお願いしたほうが良かったという結果になりました。
若干な差ではありますが、
- ベトナム成長インカムファンド
- ベトナムロータスファンド
- ベトナム株式ファンド
- CAMベトナムファンド
という順位になっています。

構成比
2022年末現在では、どのファンドも銀行がかなりの割合を占めています。
ディフェンシブ系の食品・公共事業などにも割合が高くなっており、うまく舵取りできるかにかかってきますので、ファンド選びが大事になってきますね。
セクター | 成長インカム | CAMベトナム | ベト株式 | ロータス |
---|---|---|---|---|
銀行 | 28.2 | 27.4 | 29.2 | 27.5 |
素材 | 8.1 | 9.5 | 7.7 | 10.8 |
不動産 | 11.3 | 11.2 | 13.9 | 6.6 |
食品・飲料 | 13.1 | 11.9 | 9 | 13.5 |
IT・テクノロジー | 10.0 | 10.0 | 6.8 | 7.1 |
小売り・消費財 | 8.7 | 8.7 | 7.7 | 6.1 |
証券 | 0 | 0 | 0 | 0 |
公共事業 | 7.6 | 8.5 | 6.6 | 0 |
その他 | 13.40 | 13.0 | 20.5 | 40.1 |
<関連記事>各セクターに対する分析まとめ記事です。
組み入れ上位銘柄
各ファンドの組み入れ上位銘柄です。数値は順位となります。

ベトコンバンクが四冠達成です!!!
社名 | 業界 | ベト成長 | CAM | ベト株 | ロータス |
---|---|---|---|---|---|
ベトコンバンク | 素材 | 1 | 1 | 1 | 1 |
FPT | IT | 2 | 2 | 2 | 4 |
ペトロベトナムガス | 公共事業 | 4 | 3 | 3 | |
マサングループ | 食品 | 5 | 5 | ||
ビンホームズ | 不動産 | 3 | 4 | 5 | |
MWG | 小売 | 6 | 7 | ||
VP Bank | 銀行 | 10 | 8 | ||
PNJ | 消費財 | 7 | 6 | 7 | 2 |
サイゴンビール | 飲料 | 8 | |||
BIDV | 銀行 | 9 | 9 | 3 | |
Vietin Bank | 銀行 | 10 | 6 | ||
ビンコムリテール | 不動産 | 8 | |||
ビングループ | 不動産 | 9 | |||
ビナミルク | 飲料 | 10 | |||
ビンホアン | 食品 | 5 |

ホアファットは去年まで人気でしたが、2022年末は外れてしまいました。
ベトコンバンクは絶対につぶれない企業として人気だったようですね。
ベトコンバンク
ベトナム最大の銀行・ベトコンバンクです。
FPT
ベトナムのIT産業を世界レベルに引き上げるFPTです。
ペトロベトナムガス
ベトナムのエネルギー政策を握る巨大企業ペトロベトナムガスです。
マサングループ
小売り・食品加工と、ベトナムになくてはならない貴重な企業マサングループです。
ビンホームズ
ベトナム最強の不動産会社・ビンホームズです。
モバイルワールド MWG
携帯電話販売から食品販売まで手を広げるデーゾイジードン(モバイルワールド)です。
デジワールド
成長著しいIT機器・携帯販売のデジワールドです。医薬品や日用品にも手を広げてきています。
軍隊銀行【MBB】
元軍系の通信会社大手Vittel社が筆頭株主になっている会社です。
新生銀行と組み、消費者金融系のグループ会社を持っています。
まとめ
ベトナムは、まだ新興国の位置づけで、一時的に大幅に株価が下がることは想定しておく必要があると思います。
ファンドを積立で長く続けることで、新興国の成長の果実を得られる最高の方法かと思います。
私は新興国への投資は、全資産の10%以下と決めています。
リスクを十分に理解した上で、まずは投資信託からベトナムへの投資を始められるのも良いかと思います。
<経済有望なインドネシア投資もおススメです>
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